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奴隷状態からの脱却は……


by meisou22

世相のウラを読む(191) 虎の威を借りたキツネ(戦国策―楚策)

 日本の外務省は、またひとつ世界に大きな恥をさらす行為をやった。国連という虎の威を借りたキツネに成り下ったのである。どういう事か、というと、9月20日のテレビ報道、21日の新聞各社が報じているように、日本の「テロ特措法」延長を画策するため、国連安保理の「決議」を引き出したのだ。この決議案採択に当たってロシアは棄権、中国は条件付賛成であった。外務省が国連においてこの決議採択のためロビー活動を行っていた事は、元外交官でいくつかの国の大使を務めた天木直人氏が自らのブログで暴露している。
 政府の「テロ特措法」延長に反対する民主党を押さえ込むため、国連を利用するという奇策をやった外務省は、まるで戦前の軍国主義の時代に先祖返りしたかのようだ。しかも威を借りた相手が悪い。驚くなかれ、国連とは智恵の廻らない虎なんかではない「羊の皮を着た狼」なのだ。外務省がやったことは、化かした積りが化かされた、という結果になりかねない、実に愚かな行為である。
 ここで、怪訝に思う人が多いだろうから、国連という組織がどういうものか、皆さんは真の姿を知る必要がある。大多数というか、すべての学者・知識人を含めて大部分の日本人が第一次、第二次の世界大戦の地球規模の戦乱を教訓として平和維持のために国連という組織が作られた、と信じて疑っていない。だが、これは真実ではない。話がまったく逆なのだ。第一次大戦は国際連盟を、第二次大戦は国際連合を、それぞれ作り出すために仕組まれた陰謀にまみれた戦争だったのだ。えっ、そんなバカな! と多くの人がお思いだろう。その疑問を晴らすには実にこみいった筋書きの長い答がある。しかし、あるひとつのわざとらしい善意を知るだけで充分である。それは、現在の国連ビルが存在するニューヨークの一等地の広大な敷地は、他でもない国際金融財閥のロックフェラー家が無償で寄付したものであるという事実だ。世の諺にある「タダほど高いものはない」という典型的な例である。
 小学校から開始される義務教育のすべての教科書には、国連は平和の象徴として記述され、教え込まれている。小さな子供の柔らかな脳には、この教えは刷り込みに等しい状態で刻み込まれる。いわば一種の洗脳である。因みにアメリカの小学校のカリキュラムはロックフェラーの援助によって設立された教育財団が作成している。幼い子供にとって教師は神にも等しい。何の疑問の材料も持たない子供は教師の教える事をすべて真実として受け入れる。だが、これがいかに欺瞞と策略に満ちているかは、ニューヨーク州の最優秀教師の表彰を受けた、ジョン・テイラー・ガットという人が書いた「バカをつくる学校」(成甲書房・刊)で告発されている。
 では、一体国連は何のために設立されたのか。その理念を一言でいえば、「新世界秩序」(New World Order)と呼ばれるものだ。具体的には、戦争、飢餓、疾病を利用し、2050年までに世界の人口を40億人削減すること。全司法機関を国際裁判所へ統合すること。NATOの国連軍化により世界の警察軍を編成すること。キャッシュレス社会を実現し、全市民にICチップを埋め込み、感情コントロールを含む管理統制を行うこと。そして、最終的には世界統一政府を樹立する。その表看板となる予定が国連なのであり、世界は裏で陰のグローバル政府によって操られる事になるのだ。
 えっ、このどこがいけないのか、って? そう、ちょっと見にはどこにもおかしな所はない。40億人の人口削減にしたところが、限られた地球の資源からすれば致し方ないのかもしれない。だが、よくよく見ると99.9…%(70億人-300人)の人間を虫けら同然に扱い、奴隷化する企みが隠されている。それも「洗練された奴隷制」である。つまり奴隷になった事さえ理解しない奴隷制なのである。(ケビン・ベイルズ著「グローバル経済と現代奴隷制」凱風社・刊 参照)
 この動きは既に日本でも始まっている。日本経団連の推進するホワイトカラーエグゼンプションであり、労働者のワーキングプア化である。つきつめれば「格差社会」の創出である。いわゆる小泉改革はこの動きの先鞭だった訳だ。従って、現政権が「小泉改革」を継承する、と言っている限り、格差社会を推進するという意志の表明であり、格差を解消する、というのは単なる言葉の遊びで、国民を欺くためのゴマカシ・方便に過ぎない。
 いまこれらを世界の至るところで陰で企てているのは「ビルダーバーグ・グループ」と呼ばれる人間たちである。彼らが具体的に誰を指しているかは、インターネットで検索をかければすぐわかる。そして、その最上部に君臨しているのが「イルミナティ」と言われる人間だ。
 ひとつの例を示そう。アメリカ下院に、ラリー・マクドナルドという議員がいた。この人は陰のグローバル政府を告発した「The Rockefeller File」に寄せた序文にこう書いた。「本書は誠に当を得た驚異的で強烈な敵中突破とも呼ぶべき内容となっており、現代のきわめて重要な証言の書となる可能性を秘めている。ロックフェラーとその協力者が大規模な活動によって超資本主義と共産主義とをひとつ屋根の下に統合して世界統一政府を樹立する。(中略)彼らは少なくとも50年以上にわたり、まず米国の政治支配力を奪い、続いて全世界を支配するために経済を振るう計画を慎重に進めてきた」
 その後、1983年8月31日、マクドナルド下院議員の乗った民間航空機、大韓航空007便は「誤って」ソ連領空を侵犯し、撃墜された。(ダニエル・エスチューリン著「ビルダーバーグ倶楽部」バジリコ・刊より引用)
※超資本主義者=国際金融財閥と共産主義者とが同じ穴のムジナである事はアメリカ知識人の間での共通認識であった事に注目する必要がある。また超資本主義者たちの真の目的はアメリカの単独覇権を推進する事にあるのではなく、逆に世界を多極化して早期に世界統一政府を実現する事にあった。マクドナルド下院議員はこの事実を鋭く見抜いている。炯眼の国際ジャーナリスト田中宇氏も同じ内容を最近のレポートで述べている。
 
外務省はこれらの事を知ったうえで、国連を利用したのだろうか。当然高村防衛大臣も、町村外務大臣も外務省が国連でロビー活動を行っていたのを承知の上である事は、両大臣のテレビインタビューでもはっきりしている。これで民主党がどう対応するか。その結果次第では民主党は一蓮托生となるか、あるいは現自民党政権と同類なのか、はたまた日本は独自外交の道を歩む事になるのか、がはっきりする。小沢代表がシーファー米大使と会談した際、「国連の認めていない海上給油活動は反対せざるを得ない」と言ったのは、極めてまずかったが、しかし、この言葉がかえって今の日本政府と陰のグローバル政府とのつながりを焙り出す結果となった事は皮肉である。
最後に重要な事を付け加えておく。外務省はパンドラの箱を開けてしまった。もう後戻りはできなくなった。ひょっとすると、日本は虎の尻尾を踏んでしまったかもしれないのだ。これを象徴するような、虎に関する別な寓話がある。曰く「虎に騎(の)る者は、勢い下りるを得ず」(『五代史』唐臣傳)と。
結局どうなるか。虎からおりれば最後は虎に食い殺される。何か日本の現状を暗示しているようではないか。
しかし、もう安心して良いのかも知れない。イルミナティの野望は大半が挫折している可能性がある。そして、結果として社会(世界)の大変革が近づいている予感がする。
by meisou22 | 2008-03-21 13:53