人気ブログランキング | 話題のタグを見る

奴隷状態からの脱却は……


by meisou22

世相のウラを読む(261)金融システムの崩壊とマネーゲームの終了

 9月18日の朝は、いきなりニューヨーク株式の暴落で目が覚めた。449㌦値を下げ、数日前のリーマン破綻発表時に次ぐ下げ幅となった。その意味するところは重大である。FRBはAIGに対し9兆円(850億ドル)の公的資金投入を決めて、国家管理に置く決定を発表したにも関わらず、株式市場は評価しなかった、という事だ。
 それはなぜか。答えは簡単である。今回の一連の米国発の金融不安は、単にFRBが資金注入しただけでは収まらない、史上最悪の経済恐慌だという事である。これを評してあるアナリストは「世界の金融システムの終わりの始まりである」と。
 一般には、そう簡単に答えを出す訳にはいかない、と疑問を投げかける向きもあろう。しかし、それは今回の金融不安の底流を理解していない疑問である。なぜなら、既に昨年7月から表面化している「サブプライム問題」は、少しも改善の兆しが見えず、ベースとなる不動産価格の下落が、既に1年以上経過しているにも関わらず、止まっていないからだ。いうまでもなくサブプライムローンは保有する住宅価格が上昇しない限りローン返済の継続は不可能となる。サブプライムローンはそのようにシステム化されて成り立っている。住宅価格下落の連鎖・悪循環は先の見えない相場になっており、サブプライム問題の蟻地獄というのはこういう状態を指す。
 結局それは何を示唆するか。現在の金融システムの信用崩壊である。なぜなら、金融システムは信用が崩壊すれば、即、機能を停止するからだ。誰も信用のない者に金を貸すバカはいないということだ。
 もうマネーゲームは終了した。つまりゲームオーバーである。これを称して、メルトダウンという。原子炉の炉心融解である。もう後には戻らない、不可逆反応であり、万事休す、である。
 では、これで万事が終わるのか? いや、そうではない。終わりは次なる始まりを促す。新しい展開があっという間に始まる。
by meisou22 | 2008-09-18 13:46