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奴隷状態からの脱却は……


by meisou22

世相のウラを読む(270)年明けにもトヨタが政府に援助を要請?

 こういうテーマはもともと筆者には受け入れ難い。なぜならこのコラムで市場の一社のみを取り上げて書く事に何の意味も見出さないからだ。だが、今回は敢えて書こうと思う。それは超巨大企業の余りにも世相を無視した身勝手から言い出した事を、日本政府がもし安易に受け入れるようなら、日本にそれこそ明日はないと思うからである。
 考えても見てほしい。トヨタといえば世界に冠たる自動車会社である。そんな会社が単に1年赤字に陥っただけで政府に援助を申し出るなど、厚かましいにも程がある。社会に貢献しながら政府の援助が得られないで消えて行った企業がそれこそ無数にある中で、納めている税金が多いからとか、単に売上高だけで日本のトップ企業だと持ち上げられて、単年度だけの赤字で援助を言い出すのは恥さらしもいい所である。
 そもそも自動車は環境を破壊し、石油を文字通り湯水の如く浪費し、庶民の無用の浪費をさも美徳のようにあげつらい、挙句の果は人間をまるで機械の部品か何かのようにコキ使い、今になって「ハケン切り」や雇用止めに走ってボロ切れのように労働者を使い捨てにするなど、政府援助の義理も資格もない、というおよそ社会にあるまじき悪徳企業の典型である。自動車が社会の発展になくてはならなかった道具であった事は認めよう。しかしそれはあくまでも道具に過ぎないのであって、無意味な自動車依存の車社会を生み出し、人間を物のように使い捨てにするのは本末転倒もいいところだ。
 このような自動車産業が斜陽に陥るのは、社会が健全になって来た証拠である。いまこそ、エネルギーを浪費しない、環境破壊をもたらさない、優れた、便利な道具としての車創りを目指す好機である。振り返って見れば、これまでの自動車産業は、石油利権に振り回されて燃料効率を無視し、革新的なテクノロジーをも握り潰して電気自動車を抹殺し、より高度な新技術を隠蔽してきた歴史が存在するのを庶民は知らされていない。このような自動車産業がいま潰れようとしているのは、まさに天の摂理とも言えよう。
 我々が従来思い描いてきた自動車は、社会の闇の権力者達が策謀によって石油利権保護のため故意に我々庶民に押し付けてきたものである。世に出る事を妨害された真の天才たちは、既にこれまでの自動車の範疇を越えた、新しい乗り物としての車を創り出しているのだ。今こそそれを世に出すべき時である。
by meisou22 | 2008-12-26 10:47