“陰謀論” でひとくくりにする怖さ 陰謀論の真贋を見極める

 武山です12 
日経新聞等の報道に拠りますと、NHKの企業年金が約1,000億を超える不足金を出したため、この充当のために受信料を充てる、と発言したそうです。19年の運用環境では当然です。おそらくNHKの制度は厚生年金の代行部分を持たない企業年金であると思われます。民間企業であればこの不足金については当然企業が収入の中から充当すべきものです。それは、現在の給付水準を維持して支給する場合で、将来の給付に問題を生じる不足金が発生した場合、当然掛け金を上げなければなりません。NHKは収入が「受信料」しかありませんから、いうまでもなく受信料の一部が掛け金に充てられることになります。ただ、今の景気状況では、掛け金が上げられる民間企業はそれほど多くはありません。では次善の策としてどうするかというと、受給者の同意を得て、給付を引き下げる、という手段しかないわけです。なぜかというと、企業年金制度には加入員に「年金受給権」というものが保証されているからです。ですから、将来一定の年金額を受け取れるようにするためには、第一義的に掛け金の引き上げが行われなければなりません。そしてそれが不可能となれば、次は給付の引き下げ、という事になるのです。ただ、その場合は受給者の同意が必要です。今の世の中で始めに決められた給付を維持できるのかどうかというと、景気の変動が著しい現在においては当初の給付水準を維持するのは至難のことです。厚生年金本体そのものも、年々給付が引き下げられている現状では、掛け金の原資である「受信料」を投入してまでNHK職員だけ過去の給付水準を維持する、というのでは視聴者の理解は得られないでしょう。まして、NHKの正規職員の給与水準は相当高いのではないかという指摘がある以上、当然のことのように受信料を投入する事には抵抗があるはずです。おそらく民間企業であれば、掛け金の引き上げはなされず、給付の引き下げが当然だと思います。そういう意味で、当たり前のように不足金解消のため受信料を投入する、というNHK会長の発言は、そうとうズレているといわざるを得ません。しかし、なぜNHK会長ともあろうお方が、こんな発言をメディアに行ったか、ちょっと不可解です。当然、不足金解消に受信料を当てる事には、視聴者は納得しないでしょう。ですから、深読みをすれば、この発言は世間の批判を呼び起こすための、意図的な発言ではないかと思うのです。そうして、批判を誘発しておいて、やっぱり給付の方を引き下げるべきだ、という世論を醸成して、NHK職員の同意を引き出し、給付引き下げを実現したいのでしょう。それが本音のような気がします。
ですが、私の言いたい事はそんな事ではありません。NHKは日本最大のメディアです。メディアがメディアを使ってこんな事をする、それが何を意味するかを皆さんに問いたいのです。NHK会長の発言なら、当然NHKがニュースとして取り上げ、一般視聴者に流すはずです。ですが、それではミエミエではありませんか。ですから、日経新聞にほんの小さく取り上げさせたのでしょう。メディアはすべてプロパガンダの手段です。このことはメディア発祥当時から少しも変わっていません。われわれ庶民はこの事を今では失念しています。多くの人はメディアは真実を報道すると信じ切っています。ここに大きな罠が仕掛けられているのです。我々はメディアの流す全てのニュースにおいてこの事を忘れてはなりません。では、また。
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by meisou22 | 2008-05-22 16:16